不貞をめぐる攻防

不貞をめぐる攻防

   別れたい理由 別れない理由 攻防の要点と結果
①        同居期間に比べ別居期間が相当長期に及んでいること、未成熟子がいないこと、離婚により配偶者が極めて過酷な状況に置かれる事情が認められないこと(夫が提訴) 有責配偶者との主張 最高裁判例の充足の有無──認容(東京地裁H13.9.7判マ)
②        同上(夫が提訴) 夫が有責配偶者との主張 同上──棄却。破綻に至るまでの夫は利己的で責任の程度が大きい、妻及び子供に対する精神的、社会的、経済的状態の悪化が著しい(東京地裁H13.4.24判マ)
③        同上(夫が提訴) 夫が有責配偶者との主張 同上──棄却(東京地裁H12.7.17判マ)
④        (夫が提訴)

不貞(妻も反訴)

互いに有責配偶者との主張 同上──夫の請求棄却。妻の請求認容、慰謝料300万円認定(浦和地裁S60.11.29判夕615.96)
⑤        強姦も不貞になる(妻が提訴) 不貞ではない(不貞ではなく犯罪であると弁明) 不貞の定義──不貞とは「配偶者ある者が、自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいい、相手方の自由な意思に基づくものであるか否かを問わない(最高裁S48.11.15判時728.44)
⑥        妻は勝気で男勝り、自己中心的で嫉妬深く、夫としての自尊心を傷つける等(夫が提訴)──昭和42年婚姻、夫26歳、妻28歳、47年別居 夫の不貞(有責配偶者は夫との主張) 不貞の時期──夫の愛人との同棲は昭和48年、2児出生するも、破綻後であるとして請求認容(東京高裁S57.12.23判時1070.40)
⑦        妻の不貞の疑いと7年の別居(夫が提訴)──昭和40年婚姻、48年別居、49年提訴 疑いは濡れ衣、別居は不貞を疑って暴力をふるうから 不貞の立証と長期間の別居──請求棄却──不貞行為は推認できない。別居期間が長くなったのは訴訟が原因(東京高裁S55.8.28判時980.61)
⑧        妻のわがまま、短気、夫の母、妹達との折り合いが悪い(夫が提訴)──夫は豪農の長男、妻は医師の娘 夫は近所の未亡人と不貞の疑い(有責配偶者は夫との主張) 破綻の程度と責任の所在──棄却──不貞の確証はないが、夫自身の異性との親密な交際が夫婦の不和・婚姻破綻の原因(東京高裁S54.4.24判時931.66)