経審の総合評定値計算は時代の状況に応じて変化してきました。改正のたびに完成工事高の比重は下げられてきましたが、客観評価すなわち数値によって評価される項目が順次追加されてきました。

経営規模(完成工事高、技術力、信用度)を測る数量評価としてX₁(完成工事高)、X₂(自己資本額・利払前税引前償却前利益)、Z(技術職員数・元請完成工事高)が評価され、一方、経営の質(財務内容、経営姿勢)の数量評価としてY(経営状況評価)、W(社会性等)が存在することで、全体として「経営の規模と質」が審査されています。

平成20年4月の改正では、大企業については完成工事高X₁の実質的ウェイトを大幅に引き下げる一方で、自己資本額・利払前税引前償却前利益X₂の実質的ウエイトを高くし、中小企業については社会性等Wの実質的ウェイトを相対的に高くするように変更されました。

全建設業のうち9割以上を占めている中小企業は、大企業と比べて、経営規模を示すX₁、X₂、Zの部分の比重が低く、YとWの比重が高いのがわかります。そのうち、Yの影響を大きく受けるとともに、社会性等でも差のつきやすい制度設計になっています。したがって社会的責任を果たし、法令順守の経営に心がける必要があります。