【建設工業新聞  12月 8日 1面記事掲載】

国土交通省は建設業の社会保険加入状況や技能労働者の賃金支払い状況に関する実態調査を開始する。建設業許可業者から3万社を無作為抽出し、ウェブアンケートの協力要請依頼書を8日付で送付する。実態を把握して担い手確保に向け、さらなる取り組みを検討するための基礎資料にする。国交省では「施策に反映する大切な調査なので多くの方にご協力いただきたい」(不動産・建設経済局建設市場整備課)と呼び掛けている。

調査は公共工事と民間工事や団体の所属の有無などを問わず幅広く、社会保険の加入状況や、雇用する技能労働者に支払った賃金や法定福利費の実態などを把握・整理するのが目的。2017年度から毎年実施しており、今回で4回目。ウェブアンケートなので設問に誘導され選択方式で回答しやすく15分程で終了するという。

これまでの調査と同じく直近の一現場を対象に、▽元請として請け負った公共工事▽元請として請け負った民間工事▽下請として請け負った公共工事▽下請として請け負った民間工事-の4パターンのうち該当するものを回答。国、自治体、民間といった発注者や次数など現場の属性により、賃金や法定福利費の支払い傾向に違いがあるのかどうかなどについて定量的に把握する。

企業規模や許可業種、本社所在地といった企業の属性や社会保険加入の傾向も把握。企業の属性と、賃金や法定福利費の支払い状況などとの関係性も分析する。
今回の調査から建設キャリアアップシステム(CCUS)に関する設問を新設。事業者登録しているかどうか、工事で活用してるかどうかを聞く。登録していない、活用していない理由も回答してもらう。

一人親方の実態に関する設問も拡充。一人親方に仕事を依頼する際、労働提供だけが多いのか、工事一式の請負が多いのかを聞く。見積書の作成・提出や、報酬、日々の仕事量や配分なども新たに聞く。

前回追加した給与形態や建設業退職金共済(建退共)制度の活用状況なども引き続き調査。直近の一現場の建退共証紙の交付状況を回答してもらう。
回答期限は2021年1月8日。産官学でつくる「建設業社会保険推進・処遇改善連絡協議会」を年度内に開き、調査結果を報告する予定。