【建設工業新聞  12月 25日 1面記事掲載】

国土交通省は24日、規制逃れを目的とした一人親方化対策、一人親方の処遇改善対策に関する中間取りまとめ(素案)を示した。働き方の自己診断チェックリストを活用するなどし適正な一人親方について技能者、事業者に気付きを与え、雇用契約の締結や社会保険への加入を促す。処遇改善策では適正取引を推進するとともに、専門性を高め適切な報酬が確保できるような措置を講じる。年度内に中間まとめを公表する。

産学官で構成する「建設業の一人親方問題に関する検討会」(座長・蟹澤宏剛芝浦工業大学教授)の第3回会合を同日に東京都内で開き、中間取りまとめ(素案)を提示した。社会保険加入や長時間労働規制などの回避を目的に本来、雇用すべき技能者を一人親方化する「偽装一人親方」が一定数存在する。国交省は実態調査などを踏まえ、論点と対策を整理した。

適正と考えられる一人親方は請け負った仕事を自らの責任で完成できる技術力と責任感を持ち、現場作業に従事する個人事業主と定義。これに基づき整理した一人親方の状況を踏まえ、働き方の自己診断チェックリスト(素案)を作成した。一人親方が現場入場する際にチェックリストを活用。雇用すべき技能者に当てはまる場合、元請が下請に対し、一人親方と下請との間で雇用契約を締結するよう指導する。現場入場の規制などの対策も例示した。

一人親方の社会保険加入を促すリーフレットを改定。一人親方の労働者性に関する判例を可能な限り、差し替えて充実させる。適正と考えられる一人親方への処遇改善策も明記。建設キャリアアップシステム(CCUS)登録者に対して研修などの周知を徹底。専門性や技能レベルを向上させ、適切な報酬が確保できるようにする。必要な経費を含めた労務賃金が支払われるよう下請を指導するなどの方策を盛り込んだ。