【建設工業新聞  1月 8日 1面記事掲載】

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府は7日、首都圏の4都県を対象に緊急事態宣言の発令を決めた。期間は8日~2月7日の1カ月間。基本的対処方針を改定したが、緊急事態宣言時に事業継続が求められる事業者として「河川や道路などの公物管理」「公共工事」を引き続き明記した。国土交通省は昨年5月の宣言解除後も直轄工事・業務の対応策を継続中。感染拡大防止策を徹底し今後も事業を執行していく。

菅義偉首相は7日に官邸で記者会見し、新型コロナ対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令すると表明した。対象地域は東京都と埼玉、千葉、神奈川の3県。知事の権限が強化され外出自粛やイベント中止などの要請が可能になる。

国交省は昨年4月の緊急事態宣言を受け、直轄工事・業務の対応策を全発注部局に通知。5月の解除後も対応策を継続している。対象地域外の工事・業務は受注者から一時中止などの希望がある場合、事情を個別確認した上で受注者に責任のない事由として対応。6日時点で一時中止などの件数は全工事約9500件のうち5件。業務は0件という。

4都県内の工事・業務は前回同様、受発注者による協議と受注者の希望に応じた一時中止措置を講じる。知事の要請を踏まえつつ、今後の対応を受発注者で協議。工事・業務の受注者から一時中止や工期・履行期限延長の申し出があった場合、受注者に責任のない事由として契約書に基づき、一時中止や設計図書などの変更を行う。通年維持工事など社会機能の維持に不可欠な工事・業務や、災害復旧など国民の生命と財産の保護のために緊急で必要な工事・業務は継続を前提に協議する。

対策実施に必要な追加費用は受発注者で協議し設計変更で適切に対応。現場で働く人が同じ宿舎で密集するのを避けるため、近隣施設に泊まる費用や交通費、現場事務所や宿舎の拡張費用・借地料などを、確実な履行を前提に設計変更で対応する。

請負代金額・業務委託料の変更、工期・履行期限の延長も行う。必要に応じて一時中止などに伴い工期などが年度を超える可能性がある場合、繰り越しなどの手続きを取る。

対象地域の内外を問わず工事・業務を再開、継続する際は感染拡大防止策を徹底する。建設現場での取り組み事例、オフィスや通勤時などの対策を盛り込んだガイドラインを昨年5月に作成。新型コロナ対策に伴う熱中症予防の取り組み事例、職場での感染拡大防止の考え方、寒冷地などでの感染防止策などを追加している。対策徹底に向け企業などに活用してもらう。