20年の建設業倒産/件数13・6%減、過去30年間で最少/東京商工リサーチ

【建設工業新聞  1月 18日 2面記事掲載】

民間信用調査会社の東京商工リサーチがまとめた全国企業倒産集計によると、建設業の2020年(1~12月)の倒産件数は1247件となり、前年に比べ13・6%減少した。負債総額は1093億15百万円(前年比25・3%減)。倒産件数は2年ぶり、負債総額は2年連続で前年を下回り、いずれも過去30年間で最少だった。ただ新型コロナウイルスの緊急事態宣言に伴い、今後は案件の先送りなども予想され、「先行き採算悪化は不可避な状況」と見る。

負債10億円以上の大型倒産は前年より4件少ない10件。平均負債額は8700万円(13・8%減)で、倒産の小口化が進んだ。人手不足関連の倒産は100件で前年に対し23件増加した。内訳は後継者難85件、求人難8件、従業員退職4件、人件費高騰3件。新型コロナウイルス関連倒産は62件だった。

業種別の内訳は総合工事業551件、職別工事業452件、設備工事業244件。建築工事業の220件を筆頭に土木工事業165件、床・内装工事業108件、木造建築工事業97件と続く。原因別では受注不振(販売不振)が843件で最も多く、既往のシワ寄せが206件、運転資金の欠乏が48件などとなっている。

倒産件数を四半期別に見ると、第1四半期(1~3月)は前年同期比13・1%増の379件。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う各種支援策が始まった第2四半期(4~6月)以降は2桁台の減少に転じた。同社は「コロナ禍の資金繰り支援策が功を奏し小規模・零細企業の倒産抑制につながった」と見ている。

20年2月以降のコロナ禍で新築着工の低迷や民間設備投資の停滞で、建築工事を中心に受注環境は不透明感を増している。同社は「受注確保のため価格競争が激化しつつあり、人件費や資材費が高止まりする中で先行き採算悪化は避けられそうにない」との見通しを示す。