国交省/総合評価方式、評価軸に「生産性向上」追加/21年度以降試行

【建設工業新聞  1月 19日 1面記事掲載】

国土交通省は総合評価方式で「生産性向上」を新たな評価軸に加える運用改善策を検討する。技術提案評価型S型で工事の品質確保などに加え、ICT(情報通信技術)活用などによる生産性向上に関する提案を求める。施工能力評価型I型では生産性向上について施工計画に記載してもらう。有識者の意見を踏まえ2021年度以降、試行を実施。結果を分析し、総合評価方式の運用ガイドラインに反映させていく考えだ。

国交省の有識者会議「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」(座長・小澤一雅東京大学大学院教授)の下に設置した「建設生産・管理システム部会」(部会長・小澤教授)と「業務・マネジメント部会」(部会長・木下誠也日本大学教授)の合同会議を18日に開催。総合評価方式の運用改善案などを示した。

建設業ではi-Construction(建設現場の生産性向上策)の推進や新型コロナウイルス感染症対策を契機に、非接触・リモート型の働き方への転換が求められている。生産性や安全性の向上を図るため、インフラ分野でDX(デジタルトランスフォーメーション)の一層の推進なども課題だ。こうした状況を踏まえ、国交省は総合評価方式で生産性向上を評価軸の一つに据える。これまで施工上の工夫などの項目で生産性向上の取り組みを評価してきたが、評価項目に明確に位置付ける。

技術提案評価型S型は品質確保などの要素技術の提案が中心となっており、技術評価点の差がつきにくくなっている。そこで工事の品質確保などに加え、ICT活用などによる生産性向上に関する提案を求める。生産性向上の推進に寄与するとともに、評価の差がつけられる現状の改善につなげる。

施工能力評価型I型ではICT活用の普及のため、不確定要素が少なく生産性向上が図りやすい工事を中心に、施工計画で生産性向上について記載を求める。今後、施工計画の点数化も検討する考えだ。

総合評価方式については各地方整備局が地域の企業や若手、女性の活躍機会の確保など、多様な評価方法を取り入れている。こうした取り組みを整理、検証し、工事品質の確保とともに担い手の確保の方策としても有効な評価方法について検討。標準化できるものはガイドラインに反映する。