【建設工業新聞  1月 22日 1面記事掲載】

鹿島ら2社は、着工前に作成したBIMと施工中の空間データを一元管理するデジタルツイン基盤を開発した。現場のセンサー・デバイスから取得する空間データをクラウド上で管理。BIMデータと重ね合わせて施工完了部位を色分け表示したり、部材ごとの施工進捗(しんちょく)率データを算出したりできる。工事進捗を多面的に可視化するとともに、施工プロセスをデジタルデータで蓄積し、施工管理や遠隔管理、自動搬送ロボットに活用する。

デジタルツイン基盤「鹿島ミラードコンストラクション」(KMC)は、センシングなどを手掛けるピクシーダストテクノロジーズ(PXDT、東京都千代田区、落合陽一最高経営責任者〈CEO〉)と共同開発した。進捗状況を部材単位で数値化・可視化するプログラムを合わせて開発。東京都内のプロジェクトに導入した。

空間データは、レーザースキャナーや、投光されたレーザーが戻ってくる時間を距離換算して測定する「ToFセンサー」、ウェブカメラで取得する。施工完了部位を色分けする「出来形ビュー」の生成・蓄積や、専用の3Dビューワーによる閲覧が可能。空間データには撮影時刻を付与する。現場に設置したカメラの映像データをリアルタイムに配信し、変化があった箇所の色分け表示もできる。

建築工事の生産プロセスを変革する「鹿島スマート生産ビジョン」の一環。今後は、蓄積データを安全や環境、品質、工程、コストに関わる現場ITツールや、施工ロボットと連携させ、現場運営をさらに効率化する。将来的には、建物ライフサイクル全体にデジタル化を広げ、維持管理高度化や新サービス創出を目指す。