【建設工業新聞  2月 3日 1面記事掲載】

建設キャリアアップシステム(CCUS)の本年度取り組み目標が達成できる見通しとなった。2021年3月時点で▽技能者登録数約50・4万人(目標50万人)▽事業者登録数約7・4万社(7万社)▽就業履歴数約777万回(720万回)-と推計。運営収支の安定化には来年度以降も目標達成が必須だ。官民は具体的な課題を共有し議論を深め、普及・定着に向けた取り組みをさらに進める。

国土交通省や建設業団体などでつくるCCUS運営協議会運営委員会が1月29日に開かれ、20年10月の料金改定以降の登録状況などを報告。課題も共有し、今後の取り組みを議論した。

CCUSの利用促進に向けた当面の取り組み目標を、収支の安定確保が見込める「低位推計」を基本に設定している。累計で技能者登録数150万人、事業者登録数16万社、年間で就業履歴数(カードタッチ数)1・2億回の実現を前提に試算。23年度に黒字化し、運営12年間で累積赤字が解消できるとしている。

カードタッチ数を見ると、20年度は720万回の目標に対し、777万4188回と推計。目標達成の見通しが付いたものの、▽21年度2000万回▽22年度3800万回▽23年度6000万回▽24年度7800万回▽25年度1億1200万回-と高い目標が続く。技能者登録数、事業者登録数も20年度目標を達成する見込みだが、21年度以降も目標を達成し続けなければいけない。

直面する課題を▽2次以下の技能者・事業者登録の促進▽地方圏の技能者・事業者登録の促進▽就業履歴の促進▽小規模現場での活用-の四つに整理し、官民で共有した。2次以下については元請の指導などを通じて登録を促進。CCUS運営主体の建設業振興基金(振興基金)が元請をサポートする。元請各社の好事例を収集し横展開を図る。

地域ごとに登録状況を見ると、首都圏や都市圏が先行している。地方圏での登録を促すため、地方の業界団体と連携し登録申請などをサポートする。就業履歴を蓄積するため、カードタッチできる環境を整えるとともに、タッチではない方法の実装に向け検討。住宅など小規模現場の実情に応じた活用方策を検討する。

3月に運営協議会総会を開き、課題に対する取り組みも含め21年度事業計画などを議論する。